散歩風景

主に鳥ですが

ウメとロウバイ
ねこ
大根
まだ若い(?)モズ
飛ぶ!
イソシギ
活動的なジョウビタキ♀

誰かに論理的に説得されて、その論理が正しいと分かっていても、なんとなく騙されたような気がする。人はイメージ思考によって納得するので、イメージ的に分かるときは一瞬にして全体像がつかめて分かるのである

「数学を愛した作家たち」片野善一郎から、湯川秀樹博士のことば

話のうまい人は聞き手にイメージを伝えているので、一瞬にして話の全体像を理解させることができる。聞き手もまた、ことばという抽象的なものからイメージを頭に思い浮かべる想像力を求められる。

ことばが退化しつつあり、想像力のない人間が増えている現在は、理解欠如の世界になりつつありますね。

 今日は知らないがその頃試験の際にズルをやる者は随分沢山あつた。ズルとは試験の時に先生の目を偸んで手控を見たり隣の人に聞いたりする事である。余も入学試験の時に始めてその味を知つてから後はズルをやる事を何とも思はなんだが入学後二年位にふと気がついて考へて見るとズルといふ事は人の力を借りて試験に応ずるのであるから不正な上に極めて卑劣な事であると始めて感じた。それ以後は如何なる場合にもズルはやらなかった

「墨汁一滴」正岡子規

子規はある時ズルを一瞬でイメージすることができ、その卑劣さに気付いた。女子学生に想像力があればズルを理解することができたでしょうに。でも悩み苦しんでいる人間に想像力は働かない。彼女に、悩みを打ち明けられる、寄り添ってくれる隣人のいなかったことが不幸でした。